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【大ヒットの理由】鬼滅の刃は「人生の教科書」だ!剣士・鬼たちから学ぶこと

みなさんはマンガ「鬼滅の刃(きめつのやいば)」という作品を知っていますか?

2019年のアニメ化をきっかけに人気が大爆発。1〜21巻までのシリーズ合計発行部数8,000万部という超絶大ヒット作です。

その人気の波は、ぼくのように普段あまりマンガを読まない層にまで到達してきました。

なぜこの作品はこんなにも多くの人を惹きつけるのか。今回は、自分なりに分析した大ヒットの理由と、この作品から学べることについて紹介したいと思います。

この作品を知らない方のために、まずはストーリーを紹介します。「もう知っているよ」という方は飛ばしてください。

STORY

舞台は大正時代の日本。主人公の炭治郎(たんじろう)は、ある日鬼に家族を殺されてしまいます。妹の襧豆子(ねずこ)は唯一生き残ったものの、鬼の姿へと変わっていました。絶望感に打ちのめされる炭治郎。でも彼は、妹を人間に戻すため、家族を殺した鬼を倒すため、鬼狩りの道を進む決意をします。

鬼滅の刃は「人生の教科書」だ

鬼滅の刃が大ヒットしたのは、子どもから大人まで、女性から男性まで、幅広く受け入れられたから。

「ストーリーが面白い」「キャラクターがかわいい」マンガは、ほかにもたくさんありますよね。では、なぜそこまで多くの人に広がっていったのでしょうか。

それはこの作品が「人生の教科書」になっているからなのではないかと思います。

登場人物はあなた自身

世の中に完璧な人間なんていないですよね。みんなそれぞれ、何か “足りないもの” を抱えて生きているわけです。

その足りないものを補い、ひとつずつ克服していく。それが人としての成長なのではないでしょうか。

この作品に出てくるキャラクターたちもそう。彼ら(彼女ら)も、何かが足りないのです。だからこそ、キャラクターたちに共感できる部分が多い。みなさんもどこか自分自身と重なる部分があるはずです。

キャラクターとともに成長していく

この作品では、キャラクターたちが人との出会い、鬼との戦いを通して少しずつ成長していく過程が描かれています。

もしかしたら炭治郎は、完璧に近い存在なのかもしれません。仲間たちは彼から気づきをもらって少しずつ理想の自分に近づいていくのです。

ぼく自身も炭治郎から多くのことを学びました。

やさしさ・思いやり・強さ・諦めない心・許すこと・愛情・努力・忍耐・勇気・自信・信念・素直・謙虚・信頼・尊重・慈悲・理性・成長

どこか自分自身と重なるキャラクターがいて、そのキャラクターとともに成長していくことができる。まさにこの作品は「人生の教科書」なのです。

剣士たちから学ぶこと

それでは、炭治郎の仲間たちの “足りないもの” とは何なのか。剣士たちから学べることとは?

我妻 善逸【自信】

剣士の名は、我妻 善逸(あがつま ぜんいつ)。「雷」の呼吸を操る。

MEMO

鬼殺隊(きさつたい=鬼狩りのこと)の剣士たちは、特殊な呼吸法により力を発揮する。「水」「雷」「獣(けだもの)」「花」などさまざまな呼吸法がある。

善逸に足りないもの

勇気

自信

善逸は、いつも恐怖に怯え、決して自分から鬼に立ち向かっていこうとはしない。本当は、鬼を一撃で倒してしまうほど強いのに。

彼は、自分には才能がない、自分は弱いと思い込み、目の前で起こる危機から目をそらし、逃げようとする。そして、そんな自分のことを好きになれないでいる。

そう、彼に足りないのは、一歩踏み出す勇気と、分をじる心。

でも彼には夢がある。それは、「変わりたい。」「たくさん人の役に立ちたい。」というもの。

そんな夢を持ち続けているからこそ、彼は成長できるのだ。

嘴平 伊之助【思いやり】

剣士の名は、嘴平 伊之助(はしびら いのすけ)。「獣」の呼吸を操る。

伊之助に足りないもの

やさしさ

思いやり

猪の毛皮を被った伊之助は、力比べにしか興味がない好戦的な剣士。山で育ったため、やさしさや思いやりといった「人間らしさ」が欠けている。

「誇り高く」や「ご武運を」という言葉の真意がわからず、「ありがとう」と言われると “ホワホワ”してしまう。

「これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇ!」

伊之助がホワホワするのは、戸惑いながらも成長している証なのだ。

栗花落 カナヲ【自立】

剣士の名は、栗花落 カナヲ(つゆり かなを)。「花」の呼吸を操る。

カナヲに足りないもの

自立

幼いころから親に虐待されてきたカナヲは、あるときすべての感情を閉ざしてしまう。そうすれば、何も感じず、つらくなくなるからだ。

もはや自分で考え、行動することもできなくなっていた。ありとあらゆることをコイントスで決める。自分が炭治郎と話すかどうかさえ。

人生は自分の意志で決めなければならない。さもなければ、コイントスのように運命に支配されてしまう。

炭治郎はカナヲのためにコインを投げた。「表が出たら、カナヲは心のままに生きる。」

炭治郎との出会いを通して、彼女もまた成長していく。

鬼との戦いから学ぶこと

鬼たちは死ぬ間際に、人間だった頃の記憶を思い出す。

そう、鬼たちも元々は人間なのだ。鬼たちのボス、鬼舞辻 無惨(きぶつじ むざん)によって、鬼にさせられてしまう。

鬼舞辻は、「怒り」や「悲しみ」「憎しみ」「恨み」など、人間が抱く負の感情や弱さにつけ込み、次々に人を鬼へと変えていく。

vs 響凱【尊重】

鬼の名は、響凱(きょうがい)。元・十二鬼月(じゅうにきづき)。

MEMO

十二鬼月とは、鬼舞辻の血を多く分け与えられた、12人の最強の鬼たち。

響凱との戦いで学ぶこと

【他者を尊重すること】

【他者を認めること】

響凱は人間だったころ、売れない小説家だった。誰にも才能を認められず、当然彼の名を知る者などいなかった。

自分が書き上げた作品を酷評され、大切な原稿を目の前で踏みつけられたとき、彼は怒りに任せて相手を殺してしまう。

鬼と化してからも、人を喰えなくなってしまったのを理由に、鬼舞辻によって十二鬼月の地位を剥奪されてしまった過去を持つ。

MEMO

鬼は人を喰うことで強くなるが、力のない鬼はだんだんと人を喰うことができなくなる。

そう、彼は人間のときも、そして鬼になってからもずっと、誰にも認められることなく生きてきたのだ。

だが、炭治郎だけは違った。まず彼は鬼の名を聞いた。突然名前を聞かれた響凱は、少し驚いたような表情を見せる。まるで “初めて誰かに名前を聞かれた” かのように。

炭治郎は戦いの最中でも、部屋に散乱する原稿を決して踏むことはなかった。なぜなら原稿は、響凱が最も大切にしているものだからだ。

そして炭治郎は、響凱にとどめをさす直前に彼の技を褒め称えた。「お前の技はすごかった。」と。

初めて他人に認められた響凱。炭治郎に頸を切られ、消えゆく彼の目からは大粒の涙がこぼれていた。

vs 累【家族愛】

鬼の名は、累(るい)。十二鬼月・下弦の伍。

MEMO

十二鬼月は、強さにより「上弦(じょうげん)」と「下弦(かげん)」に分けられる。さらに、それぞれ壱(いち)から陸(ろく)までの数字が与えられる。壱がもっとも強く、陸がもっとも弱い。

累との戦いで学ぶこと

家族の絆

家族愛

人間のころは、体が弱い少年だった。走ったことがなく、歩くのでさえも苦しいほど。

強さに憧れる少年は、ある日無惨に誘惑され鬼へと化す。鬼となってしまった息子を見て、彼の両親は累を殺そうとする。だが、彼は自らの手で両親を殺してしまった。

鬼と化したあとも、彼は家族の絆を求め、他の鬼たちと “家族ごっこ” をするようになる。

それは、配下の鬼たちを恐怖で縛り、「母」「父」「兄」「姉」役を演じさせるという、本当の家族とはほど遠いものだった。

そんな累の前に現れたのが、炭治郎と襧豆子の二人。命をかけて妹を守る兄、鬼でありながらも人間である兄をかばう妹。本当の家族の絆とは何なのかを目の前で見せつけられる。

累は自分を殺そうとした親をずっと理解できずにいた。でも累は、死ぬ間際に気付いたのだ。両親が自分を殺そうとしたときに、涙を流していたのを。

そう、両親は人を喰わなければならなくなってしまった息子と、心中を図ろうとしていたのだ。

累は炭治郎に頸を切られ消えゆく中で、両親と会話をする。

「ごめんなさい。全部僕が悪かったんだ。どうか許して欲しい。でも山ほど人を殺した僕は、地獄に行くよね。父さんと母さんと同じところへは行けないよね。」

彼の両親はやさしい声でこう言った。

「一緒に行くよ地獄でも。父さんと母さんは累と同じところに行くよ。」


今回の内容は、テレビアニメ版をもとにしたものです。テレビアニメ版は、マンガ1巻~7巻途中までの内容です。

テレビアニメ版は以下の動画配信サービスで視聴できます(最新の配信状況は各サイトでご確認ください。)。

Amazonプライムは30日間 / U-NEXTは31日間 / Huluは2週間の無料体験が可能です。なお、こちらの情報は2020年7月時点のものです。最新の配信状況は各サイトでご確認ください。

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