レストランでワインを注文するとき、ギフト用のワインを選ぶとき、いつも「どうしよう、どれがいいか全然わかんない…。」ってなりませんか?
「おすすめって書いてあるからこれでいっか。」とか、「デザインがおしゃれだからこれにしよ。」など、テキトーに決めてしまったり…。
ワインを選ぶシチュエーションはそんなに多くないかもしれないけど、少しでも知っているとちょっとカッコイイかも⁈
ということで、今回のテーマはワイン。
これを知っておけば、「まったくわからない」から「ちょっと知ってる」くらいにはなるでしょう。いざというときのワイン選びの参考にもなりますよ。
今回の参考書籍はこちら☟
- 図解 ワイン一年生 | 小久保尊 (著), 山田コロ (イラスト)
著者の小久保尊さんは、日本ソムリエ協会認定ソムリエで、「ワインと肉COQ DINER」のオーナーソムリエです。
これだけは知っておきたい【4つの王道】
ワインと言ったらまずはこれでしょ!

まずは、「ワインと言ったらこれ!」という4つの王道から。
とりあえずこの4つさえ覚えておけば、「おっ、ちょっと知ってるね」感が出せます。
ボルドー / ブルゴーニュ
ボルドーとブルゴーニュは、フランスにある地方の名前。
ボルドーワインの特徴は、タンニン(渋味)が強いこと。著者によると、かなりがっしりめの味だそうです。
一方、ブルゴーニュの味はかなり軽めとか。
シャブリ / リースリング
シャブリは、ブルゴーニュ地方のシャブリ地区でつくられたワイン。
リースリングは、産地の名前ではなく、ブドウの品種の名前。おもにドイツとフランスのアルザス地方(アルザス地方はドイツと国境を接するエリア)でつくられています。
シャブリは辛口、リースリングはやや甘口の白ワインです。

ボトルのカタチがちがうよ
これさえ覚えておけばOK【6つの品種】
ワインの味は、ほぼブドウの品種によって決まる!

「どこでつくられたか」「だれがつくったか」「いつつくられたか」など、さまざまな要因によって味は変わるものの、味のベースになるのはブドウの “品種” です。
世界に数千種類あるともいわれる品種の中で、トップグループに位置するのが次の6つ。
カベルネ・ソーヴィニヨン / ピノ・ノワール / メルロー
濃厚な味のカベルネ・ソーヴィニヨン。ボルドーでは、超高級ワインに生まれ変わります。
ブルゴーニュにおける最重要品種が、ピノ・ノワール。有名な「ロマネコンティ」は、ピノ・ノワールでつくられたもの。
カベルネ・ソーヴィニヨンと並び、ボルドーの重要品種がメルローです。
シャルドネ / リースリング / ソービニヨン・ブラン
シャブリ、シャンパンをはじめ世界中で愛される白、シャルドネ。
貴腐ワイン、アイスワインなど高級甘口ワインを生み出すのがリースリング。
ソービニヨン・ブランは、すっきり白の代表格。
旧世界と新世界
ワインの世界には、「旧世界」と「新世界」がある!

ワインの世界は大きく2つに分けられます。
ワインの歴史が古いエリアが「旧世界」。旧世界は、フランス、イタリア、スペイン、ドイツなど。
一方、ワインの歴史が新しいエリアが「新世界」。新世界は、アメリカ、チリ、オーストラリア、日本などです。
旧世界は「ブレンド」/ 新世界は「単一」
一般的に、旧世界のワインは「ブレンド」が主流で、新世界のワインは「単一」が主流。
ブレンドとは、いくつかの品種をまぜ合わせてつくられたもの。単一とは、1つの品種でつくられたものです。
新世界のワインは、ラベルに品種が書かれたものが多いので、初心者でも選びやすいのがうれしいポイント。
先ほどの6品種から選ぶのがわかりやすいですね。
フランスワイン
フランスワインを知らずして、ワインは語れない!

長い歴史と伝統を誇る、ワイン王国フランス。二大産地であるボルドー地方、ブルゴーニュ地方のほか、国内全域であらゆるジャンルのワインがつくられています。
フランスワインの認証制度
フランスでは、伝統の味を守るために、AOC(Appellation d’origine contrôlée – アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)という「ワインの法律」が設けられています。
AOCは、「どの土地の条件をクリアしているか」というもの。例えばこちらのラベルの下部を見てください☟

ラベルには、「APPELLATION MARGAUX CONTROLÉE」と書かれています。
これは、マルゴー村(ボルドー地方メドック地区)のブドウでつくられたワインであることを示しています。
一般的に、つくられた土地がより細かく限定されたワインが、品質も値段も高くなるようです。
例えば、「ボルドー地方」とざっくりと書かれたワインよりも、「メドック地区」と書かれたワインの方が高級、「マルゴー村」と限定されたワインはさらにその上、というような感じです。
ただ、これって地域名を知らないと、どれが地区名でどれが村名なのかわからないですよね。
地域について細かく知りたいという方は、ぜひ本を読んでください!
図解 ワイン一年生 | 小久保尊 (著), 山田コロ (イラスト)
おもな産地と特徴
フランス国内のおもなワイン産地と、その特徴をざっくりと紹介します。かなりざっくりです。

ボルドー地方
ボルドーといえば、五大シャトー。ちなみに、「シャトー」とは醸造所のこと。
ボルドーのメドック地区では、シャトーごとに格付けをしています。その格付けで頂点に君臨するのがこちらの5つのシャトーです☟
シャトーはもともとフランス語で「お城」を意味します。それだけ醸造所がデカいということなんですね…。
ブルゴーニュ地方
世界一高級な赤・ロマネコンティ、世界一メジャーな白・シャブリがつくられているのがブルゴーニュ地方。
ちなみに、日本で人気のボージョレ・ヌーヴォーは、ブルゴーニュ地方のボージョレ地区でつくられたワインです。
ヌーヴォーとは「新酒」のこと。ブドウを収穫したらすぐに醸造して、その年の内に出荷されます。
シャンパーニュ地方
名前からわかるように、シャンパンがつくられているのがシャンパーニュ地方。
数あるスパークリングワインの中でも、シャンパーニュ地方において、厳格なルールにしたがってつくられたワインのみがシャンパンを名乗れます。
「ドンペリ入りまーす!」のドン・ペリニヨンや、モエ・エ・シャンドンが有名ですね。
アルザス地方
ドイツと国境を接するアルザス地方の主要品種は、リースリング。
極甘口の貴腐ワインのほか、ブドウを凍らせて糖分だけをしぼりとったアイスワインがつくられています。
プロヴァンス地方
南フランスのプロヴァンス地方は、ピンク色のロゼワインの産地として有名です。
プロヴァンス地方のロゼは、ロワール地方のロゼ・ダンジュ、南ローヌ地方のロゼと並び、3大ロゼワインのひとつに挙げられています。
アルファベット表記をまとめました
ラベルを見るときには、アルファベット表記も知っておいたほうがいいかもしれません。カタカナではわかっていても、いざラベルを見たら「へっ??」ってなるリスクが…。
そんなときのために、アルファベット表記をこちらにまとめておきます☟
- ボルドー → Bordeaux
- ブルゴーニュ → Bourgogne
- シャブリ → Chablis
- リースリング → Riesling
- カベルネ・ソーヴィニヨン → Cabernet Sauvignon
- ピノ・ノワール → Pinot Noir
- メルロー → Merlot
- シャルドネ → Chardonnay
- ソーヴィニヨン・ブラン → Sauvignon Blanc
- シャトー・ラトゥール → Château Latour
- シャトー・ラフィット・ロートシルト → Château Lafite-Rothschild
- シャトー・マルゴー → Château Margaux
- シャトー・ムートン・ロートシルト → Château mouton rothschild
- シャトー・オー・ブリオン → Château Haut-Brion
- ロマネ・コンティ → Romanée-conti
- ボージョレ・ヌーボー → Beaujolais Nouveau
- シャンパン → Champagne
- ドン・ペリニヨン → Dom Pérignon
- モエ・エ・シャンドン → Moët et Chandon
参考書籍
イラストを使ってわかりやすく解説された「世界一かんたんなワインの教科書」。
こちらの本では、知っておきたいワインの基礎知識だけでなく、ワインの注ぎ方、味わい方、食べ合わせなどについても、わかりやすく解説されています。
「フランスワインをもっと知りたい」という方、「フランスワイン以外についてももっと知りたい」という方は、ぜひ手にとって読んでみてください。
著者のお店、COQ DINERのホームページはこちら☟